お墓に行って、お花を生ける時、
なにか決まりごとはあるのかな?
なんて考えることってありますよね。
まわりのお花を見渡してみても、
特に、ルール的な物は感じませんが、
みんな同じように見えたりしますよね。
それは、お墓に持っていくためのお花を
みんなが選んで購入しているからであって、
お墓でのお花の生け方に、明確なルールはありません。
でも、生け方にポイントはあります。
それは、
- お花は参拝者に向けて整える。
- お花の本数は奇数
- お花の長さは花立ての二倍
- お花を生ける時は、菱形をイメージする。
以上の4点があります。
些細なことなのですが、覚えておくと、
お花を生ける時に困りません。
また、今回の記事ではそれ以外に
「生けたお花を長持ちさせる方法」と、
「お花がいっぱいだった時の対処方法」も
合わせてご紹介します。
お花はどっち向きが正解なのか?お墓参りのお花の生け方①
最初に、「お花の向き」について。
お花は、お参りする、自分に向けて美しく仕上げます。
これは、そもそもお花は、
お参りする、参拝者のためにでもあるからなのです。
ココからのお話は、少し仏教が入ります。
仏教では、お墓のお花は、
仏様に向けるものではないという教えがあります。
なぜなら、仏様がいらっしゃる浄土には
すでにたくさんのお花が咲いています。
つまり、私たちが、仏様に対して、
「お花を飾ってあげよう」なんて、
思うのではなく、
仏様を敬う気持ちで、少しでも
浄土の様相に近づけるようにと、
お墓のまわりを飾るのです。
なので、お花の向きは、あなたから見て、
美しく仕上げることが、仏様の気持ちに叶う、
ということになるのです。
以上が、仏教の教えなのですが、
このお花の教えに関しては
諸説あるんです。
ひとつは、切り花の美しさは短いことから、
命の尊さと生きていることへの感謝のためだとか。
他には、故人やご先祖様の安らぎと同時に、
お参りに来た人も安らげるように
という意味もあるとも言われています。
どちらにせよ、
お墓に供えられるお花の向きは、
参拝者側、という事になります。
飾ったお花を眺めながら、
故人の事を思い出すためにも、
自分に向けて、美しく飾りましょう。
お花の本数と長さには決まりがある!?お墓参りのお花の生け方②
お花の向きがわかったところで、
次は「本数」と「長さ」について、
ご紹介します。
お花の本数
お墓の花立ては、左右にありますので、
左右対称になるように、同じ本数にします。
そして、その本数は、古くからの習わしで、
奇数が良いとされています。
お花の長さ
お花の長さは、花立ての約2倍を目安に、
あまり短くならないようにします。
短いと、みすぼらしい印象になってしまいます。
少しでも豪華に見せるためにも、
高く生けてあげましょう。
大は小を兼ねますからね。
そして補足として、お花を生ける時には、
菱形をイメージすると上手に生けられます。
一本の花を中心に、後方を高く整え、
前方の花を低くして、ボリュームを持たせます。
そうすることで、お花も安定しますし、
見栄えもよくなります。
お花を美しく長持ちさせるコツって何?お墓参りのお花の生け方③
綺麗に生け終わったところで、
次に気になるのは、「日持ち」ですよね?
せっかく美しく生けたお花、
出来れば1日でも長く、
生き生きと咲いていて欲しいですよね?
そこで、お花を少しでも長持ちさせる方法、
伝授致します。
花立てを清潔にする
基本かもしれませんが、
花立ての中まできちんと洗って、
綺麗なお水で満たしてあげましょう。
10円玉を入れておく
銅は雑菌の繁殖を抑えてくれます。
入れておくだけで、かなり違います。
漂白剤、もしくは食器用洗剤を少し入れておく
洗剤は殺菌力がありますので、銅と同じ理由です。
ただ花立てが金属の場合は、
錆びてしまう可能性がありますので、
金属の花立てに、この方法は向きません。
切り花用の栄養剤を使う
お花屋さんで売っている栄養剤を入れておくのも、
お花を長持ちさせる秘訣のひとつです。
生ける直前に水切りをする
水切りが出来そうな場所があったら、
ぜひ試してみてください。劇的に違います。
水切りの基本的なやり方は、
茎の根元を水につけた状態で、
斜めに切る事です。
斜めに切ることで、水を吸い上げる面積が広がり、
お花が水を吸い上げやすくなるのです。
ただ、この時に、あまり乱暴に切ってしまうと、
茎の断面がつぶれて、細胞が壊れてしまい、
水を吸い上げることが出来なくなってしまいます。
そのため、水切りをする際には、花鋏を
忘れずに持って行くようにしましょう。
お墓参りに行ったら既にお花がいっぱい!この時のベストな対処法は?
それでは最後に、
お墓に行った際に、つい今しがた飾られたかのような、
綺麗なお花がいっぱいあった場合、
あなたはどうしますか?
誰かが供えていってくれた花を、
捨てるわけにはいかないけれど、
自分で持ってきたお花も飾りたい。
でも、もう飾れない状況です。
そんな時の方法として、おすすめなのが、
合祀墓や無縁仏様にお供えする方法です。
お花を無駄にすることもなく、
なにか澄んだ気持ちになれます。
あるいは、お墓を管理する立場であれば、
予備の花立てや花瓶を準備しておくのもいいでしょう。
そうすれば、
普段よりたくさんのお花で飾ることが出来ますから、
仏様もきっと喜んで下さるでしょう。
まとめ
いかがでしたか? 謎は、解決できましたか?
お墓でのお花の生け方に、
明確なルールやしきたりはありませんが、
生け方のポイントを押さえておくと、
生ける時の気持ちが、かなり違ってきます。
補足事項の「お花を長持ちさせる方法」や、
「お花がいっぱいの時の対処方法」も
ぜひ参考にしてください。
次のお墓参りには、
自信満々でお花を生けてくださいね。